言語発達遅滞とは?特徴や遅れの原因を解説!
チルプレ
チルプレ記事| 2023.6.29
この記事では、言語発達遅滞についての原因や言葉の発達を促す方法などを解説していきます。お子さまの言葉の発達に不安がある方は、ぜひ参考にしてください。
言語発達遅滞(言葉の遅れ)の特徴とは?
言語発達遅滞とは、年齢から予測される平均的な言語の発育の状態よりも、発語や言葉の理解が大幅に遅れていることです。発達は個人差があるので、育ちの過程で遅れているのが気にならなくなることもあります。しかし、聴覚や発達に障害を持っている場合に、言葉の遅れが生じていることもあります。障害がある場合は、成長しても遅れたままになる可能性もあるので専門家に相談しましょう。発達の基準は以下で詳しく解説しますが、簡単な指示が理解できなかったり、2語文が発せなかったりするのが特徴です。言葉の遅れは、乳幼児期で発生しやすく、個人差や原因はさまざまであるため、原因の特定は難しいでしょう。
言葉が遅れる原因
言葉が遅れる原因は、さまざまで単純な言葉の遅れから発達障害まであります。以下で、主な原因についてそれぞれ解説していくのでみていきましょう。単純性言語遅滞
単なる言葉の遅れを「単純性言語遅滞」と呼ばれています。聴力や知力などに問題がなく、言葉が遅れている場合は単純性言語遅滞の可能性があります。言葉の理解はできていたり、コミュニケーションに特に問題がなかったりすることが特徴です。単純性言語遅滞の場合は、年齢が上がるにつれて自然と話せるようになります。
聴力の発達に問題がある
聴力の発達に問題がある場合は、言葉を発することができない可能性があります。言葉が遅れている場合は、聴力の発達に問題がないかを確認しておきましょう。聴力の発達を改善する場合は早期に対応が必要になり、さまざまな訓練や治療があります。1歳半健診と3歳児検診のときには聴力検査があるので、言葉の遅れがある場合は医師に相談しておきましょう。また、聴力の発達に問題があるかは、日常生活でわかることも多いです。
性格が内向的で言葉数が少ない
言葉の遅れにはお子さまの性格が関係していることがあります。お子さまの性格が外向的であれば、積極的に話そうとするので発達が早いです。しかし、内向的な性格であれば自分からアピールすることが少なく、言葉数が少なくなります。ただ、周囲からの言葉を理解して行動に移せるのであれば、あまり気にする必要はありません。徐々に自分の意思が出てきて話すようになるでしょう。
言葉の理解が追いついていない
言葉の発達は、理解が先で話すようになるのは後です。そのため、脳での処理に問題があり言葉の意味が理解できていない場合は、言葉の発達に遅れが生じます。言葉の意味を理解しているか確かめるために、「ママ」「ブッブー」など伝えて目線がそちらにいくのか、名前を呼んで言葉の方を見るのかなで反応を見てみましょう。
話す機会が減っている
お子さまが言葉を発しようとするときに、家族や周囲の方が先に行動することで話す機会が減っていることがあります。お子さまの言葉の発達には、大人とのコミュニケーションが大切です。お子さまとの会話の時間を作り、話したり聞いたりすることで言葉を覚えておきます。言葉を発さずにやりたいことができる環境は、お子さまの言葉の遅れにつながります。
家庭だけでなく、幼稚園や保育園などに通っていると言葉を発する機会が増えて、言葉の遅れが改善されることもあるでしょう。
発達障害や知的障害である可能性も
2〜3歳になっても言葉がでなかったり、理解ができていなかったりすると、発達障害や知的障害の可能性があります。発達障害には、アスペルガー症候群やADHD、自閉症などがあります。言葉の発達が遅いだけでなく、目が合わなかったり同じことを繰り返したりするなどの行動があれば、発達障害や知的障害の可能性が高いでしょう。
専門家への相談や定期的に検査を行っていくことがおすすめです。
お子さまの言葉の発達目安
お子さまの言葉の発達が遅れていると思うときは、周りのお子さまの言葉が発達している時が多いでしょう。しかし、周りのお子さまが発達しているだけで、自分のお子さまは成長に見合った発達をしている可能性があります。言葉の発達の目安について、以下でみていきましょう。生後半年前後
生後半年前後になると言葉を発し始めます。しかし、いきなり「車!」「ママ」などというわけではありません。まずは、母音を伸ばしたような「アー」「ウー」などから始まります。また、上下の唇を使った「バッブ」「ブッブー」などを発したり、人に話しかけるような声をだしたりするのが特徴です。
〜2歳
2歳までの特徴は、周りの大人や友達などの言葉を真似するようになります。また、「ママ」「ワンワン」「ブーブー」などの意味がある言葉を発して、誰かに意思を伝えるようになるのが特徴です。言葉が遅れていても、「ブッブーはどこ?」などの質問に対して理解ができて、指を指すなどすれば特に問題はありあせん。
〜3歳
3歳までの平均的な発達では、「パパ いた」「まんま おいしい」など2語文が発せるようになるのが特徴です。また、さまざまなことに興味関心を持ち「これはなに?」などと質問ができるようになります。幼稚園や保育園に通い始めるお子さまもいて、友達から刺激を受けて言葉の発達が早まることもあるでしょう。
3歳以上
3歳以上になるとさらに興味関心が増え、疑問をぶつけることが増えていきます。また、コミュニケーションができるようになり、友達へ何かを伝えたり、モノの貸し借りをしたりできるようになるのが特徴です。さらに、おしゃべりができるのが楽しくて、幼稚園や保育園であったことを積極的に話すようになります。
ただ、3歳以上でも言葉の遅れがある場合は、発達障害の可能性があるので専門家への相談をしてみましょう。
言葉の発達を促すためには?
言葉の発達を促すためには、お子さまとのコミュニケーションや環境を整えることが大切です。それぞれについて、以下で詳しく解説していきます。お子さまとのコミュニケーションを深める
言葉の発達を促すのは、お子さまと親がコミュニケーションを深めることが大切です。言葉を獲得するには、大人との会話で言葉を理解することが必要です。ただ、いきなり難しく話すのではなく、お子さまの表情などから汲み取って「おいしいね」「いやだっだね」なおの言葉を口に出してあげましょう。また、わかりやすくはっきりとして言葉をゆっくりと話すことを意識してコミュニケーションをとりましょう。
環境を整える
言葉の発達には周りの環境が大きく関わっています。たとえば、テレビをつけている時間が長く、親との会話が減っている、家庭以外ので刺激がないなどです。テレビは一方的に話しているだけで、コミュニケーションを身につけるのは難しいです。テレビの時間を減らして、積極的にお子さまとのコミュニケーションをとるようにしていきましょう。また、家庭以外でもさまざまな体験をさせて、お子さまへより多くの刺激を与えてあげましょう。
言葉の遅れが気になるなら専門家へ相談
言葉の遅れが気になる場合は、専門家へ相談してみるのがおすすめです。主に子育て支援センターや児童相談所があります。それぞれ、どんなところであるのかを紹介します。子育て支援センター
行政や自治体が運営している事業です。子育て世帯が気軽に集まれて、交流や相談ができる場所を提供しています。各地域に設置されており、無料で相談ができます。また、実際に経験している親の声も聞ける場所でもあるので、積極的に参加してみるとよいでしょう。仙台市泉区の子育てセンター
児童相談所
児童相談所では、育児や健康、発達などさまざまな相談ができます。必要であれば発達検査や医師、言語聴覚士などの支援やアドバイスがあります。原則、予約が必要なので事前に調べておきましょう。仙台市の児童相談所